公立大学法人 九州歯科大学 顎口腔機能矯正学分野

093-582-1131
受付時間:AM9:00〜PM3:30

教育

成長発育総論

授業の概要
顎口腔機能矯正学・口腔機能発達学両分野の講義を通じて、1)小児の身体的発育と精神的、あるいは生理的特徴など、2)乳歯列から永久歯列完成までの歯列咬合、および顎顔面の発育に伴う形態と機能の変化などから咬合育成の重要性と意義を理解する。本臨床講義では具体的に小児の身体的発育と精神的特徴、あるいは心と行動の発達と社会生活との関係などを実際の子供達の歯科医療にどのように取り入れて行くのか。また、日常の食生活から子供達の健全な口腔機能の発達を促進し咬合育成を計り、顎口腔機能の健全な育成を計って行く具体的な事例を講義する。

学生の到達目標
 1. 小児の身体発育、精神発育の特徴と評価法を説明できる。
 2. 顎顔面頭蓋部の成長発育を理解し説明できる。
 3. 歯の発生、発育および交換の過程を説明できる。
 4. 歯の発育障害と加齢変化の病因と病態を説明できる。
 5. 歯の硬組織の疾患の原因と病態を説明できる。
 6. 顎顔面頭蓋部の形成異常を列挙しその原因を説明できる。

歯科矯正学Ⅰ

授業の概要
歯科矯正治療は歯の位置異常や顎顔面骨の異常,あるいは顎口腔機能の異常を改善して、歯列咬合の健全な育成を促すのみならず、患者の健康およびquality of life(QOL)の向上に資することを目的とする。歯科矯正学Ⅰは、講義を中心とした歯科矯正学に関する総論とし、矯正歯科治療の意義と目的を理解するとともに、成長発育や正常咬合、不正咬合の原因やその予防、歯科矯正治療に伴う生体反応に関しての理解を深める。

学生の到達目標
 1. 歯科矯正学の定義を理解する。
 2. 歯科矯正治療の目的と意義を説明できる。
 3. 成長発育の評価、骨の成長様式を理解し説明できる。
 4. 顎顔面頭蓋部および歯列咬合の成長発育を理解し説明できる。
 5. 正常咬合の概念と客観的な評価法を理解する。
 6. 不正咬合の客観的な表現法と分類を理解する。
 7. 不正咬合の原因となる事項を列挙し、それぞれの内容を理解する。
 8. 矯正力に対する歯、歯周組織の反応を理解する。
 9. 矯正力に対する顎骨の反応を理解する。

歯科矯正学Ⅱ

授業の概要
歯科矯正学Ⅱにおいては、講義と実習を統合して行う。講義では、矯正歯科治療における形態的、機能的検査の具体的な方法、分析法や治療計画の立案を通じて、診断の特徴と目的の理解を深める。また各歯列期でどのような不正咬合を治療するかを理解し、適切な治療を行うための基本知識を習得する。さらに口唇口蓋裂を含む先天異常症例や顎変形症の外科的矯正治療などの包括治療に対する理解を深める。

学生の到達目標
 1. 矯正臨床における診断の特徴と目的を理解する。
 2. 医療面接と診療に対する具体的な方法を理解する。
 3. 矯正臨床における検査の意義を理解する。
 4. 形態的、機能的検査の具体的な方法と分析法を理解する。
 5. 矯正歯科治療における抜歯の意義と目的を理解する。
 6. 治療計画設定に必要な事項を理解する。
 7. 各歯列期でどのような不正咬合を治療するかを理解する。
 8. 矯正力の種類と大きさの分類について理解する。
 9. 固定の定義と意義について理解する。
 10. 矯正臨床の材料として具備すべき基本的な条件を理解する。
 11. 矯正装置の基本的条件および分類を理解する。
 12. 混合歯列期の矯正歯科治療の実際を理解する。
 13. 永久歯列期の矯正歯科治療の実際を理解する。
 14. 口唇口蓋裂を含めた先天異常疾患の矯正歯科治療を理解する。
 15. 顎変形症の外科的矯正治療を理解する。
 16. 保定の概念と種類を理解する。
 17. 歯科矯正治療に伴う偶発症の原因を理解する。

口腔成長発育系歯科医学Ⅱ(歯科矯正学)

授業の概要
歯科矯正学の概要を理解し、将来の診療補助、患者指導などの基礎知識を教授する。また、矯正歯科における歯科衛生士の役割を十分理解したうえでの口腔管理、口腔習癖排除の指導、歯科矯正治療の補助・介補などの基礎知識を教授する。

学生の到達目標
 1. 顔面頭蓋、上顎および下顎の成長発育の時期や違いを理解できる。
 2. 正常咬合の種類や成因を理解でき、下顎位や咬合の概要も理解できる。
 3. 不正咬合の種類と分類を知ることで、不正咬合の成因を理解できる。
 4. 症例分析法・治療方針の立て方を知ることで矯正治療の流れを理解できる。
 5. 歯に矯正力を加えた場合の歯の組織変化を理解できる。
 6. 歯を移動するときの抵抗源や移動後の変化を理解できる。
 7. 矯正装置の種類および特徴や矯正治療を知ることで、患者の指導を実施できる。
 8. 矯正歯科治療中の患者の口腔ケアと心理的支援を理解する。