■手術による矯正(外科矯正)とは
顎変形症に対する手術で、上顎骨、下顎骨といった骨全体を手術で前後、上下、左右に移動したり(骨切り術と呼びます)、歯を含む骨の一部だけを切って動かし、噛み合わせと容貌を正しく整える手術です。多くの場合、顎の骨の移動だけでは、噛み合わせが正常にならないため、術前、術後に歯列の矯正を行います。
手術は、全身麻酔下で行います。移動させた骨は体に為害作用のない材料でできたネジやプレートで固定をします。術式によっては、プレートを使用しない場合もあります。基本的に手術は口の中から行われます。
顎骨の安静が図られるよう、顎間固定といって上下のかみ合わせを固定した状態で手術は終了します。手術方法によっては1週間以上固定する場合もあります。
外科矯正手術の計画にあたって最も重要なことは、患者様にあった適切な方法(歯列矯正と外科手術との組み合わせなど)を探すことです。
当科では、顎顔面の持つ重要な機能の調和を目指して、患者様とともに治療法を模索し、最良の結果が得られるように尽くしています。
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