歯周病を持った患者さんに適したブラッシングの方法に、バス法という方法があります。この方法
は、普通の歯ブラシの毛先を使って、多くの患者さんにとって簡単に行える方法です。(ただし歯並
びの悪い患者さんには他の方法をお勧めすることがあります。)
まず、歯ブラシを右上の一番奥の歯の外側に当ててください。ブラシの毛先を、歯と歯肉の境目のと
ころにあててください。ブラシの毛先の方向は、歯と歯肉の境目にあるポケットの中になるべく深く入
るように、歯に対して45°の角度で当たっているのが理想的です。歯ブラシの方向が決まったら、ブ
ラシを横方向に1〜2 mmの幅で、小刻みに20回動かしてください。歯ブラシが効果的に到達すること
のできる範囲は、およそ歯2本分だけです。20回のストロークが終わったら、2歯分だけ歯ブラシを
前にずらして、再び20回ストロークを行ってください。右上奥歯からブラッシングを始めると、最低
で7回は歯ブラシの位置を変えないと、上顎の外側のブラッシングは終了しないはずです。左上の奥歯
の外側のブラッシングまで終了したら、今度は歯ブラシを左上の一番奥の歯の内側に当ててください。
そして、歯の外側のブラッシングと同じ要領で、やはり7回歯ブラシの位置を変えて右上の奥歯までブ
ラッシングを終了させてください。次は、右下の奥歯の外側から、左下の奥歯まで。最後に、左下の奥
歯の内側から右下の奥歯までを行います。特に、下の前歯の内側をブラッシングする時には、ブラシを
縦に持って使うブラッシングも効果的です。以上が終わったら、最後にかむ面を、ブラシを前後に動か
してブラッシングします。これで、歯のすべての面が磨かれるはずです。
それではもういちど、効果的な歯磨きの仕方を振り返ってみます。
@右上奥歯の外側→左上→左上奥歯の内側→右上
→右下奥歯の外側→左下→左下奥歯の内側→右下
→最後にかむ面、の順にブラッシングする。
Aブラシの毛先を、歯と歯肉の境目のところに位置さ
せる。歯に対して45°が理想的な角度。
Bブラシの位置が決まったら、その位置で小さなストロ
ークを20回行う。決して大きくブラシを動かさない。
C一度に磨けるのは2,3本の歯だけ。7回ブラシの位置
を変えると、右から左まで終る。決して先を急がない。
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