Case4
右側上顎洞内貯留嚢胞
 
     

パノラマX線写真

 

両側上下智歯は歯根未完成状態で埋伏している。それ以外の歯牙は萌出し、根形成も正常である。年齢的に歯牙の萌出、形成に異常はない。全歯牙周囲歯槽骨のレベルも歯頸部のエナメル・セメントジャンクションとほぼ同レベルか1 mm程度下方であり正常である。
右側上顎67根尖部の上顎洞底にドーム状の軟組織影を認める。境界は明瞭で、辺縁平滑である。大きさは長径2 cm程度である。病変に接する周囲骨の吸収はない。同部の貯留嚢胞の所見である。


口内法X線写真

 
右側上顎6口蓋根は上顎洞と重なっているが、周囲歯根膜腔は明瞭に確認できる。同部に明らかな異常は認めない。

 
Waters法X線写真



右側上顎洞後方底部に単房性で類円形の軟組織影を認める。境界明瞭、辺縁平滑である。大きさは長径1 cm程度である。 左側上顎洞底部後壁に沿って一層の軟組織影を認める。接する上顎洞を構成する骨に吸収及び肥厚はない。

 
P-A view



明らかな異常所見は認めない。両側上顎洞内に重なってTM線は明瞭に見え、周囲壁を構成する骨にも明らかな異常はない。

   
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