含歯性嚢胞
★ 概要
濾胞性歯嚢胞と呼ばれるもののうち、埋伏歯を含むものを含歯性嚢胞と呼ぶ。
本疾患は埋伏歯の歯冠を腔内に含む嚢胞で、歯冠を形成したのちに歯原性上皮に嚢胞化が生じたものである。
嚢胞が小さいものでは無症状であるが大きくなるにつれて顎骨の膨隆や周囲の歯の位置異常を起こす。
骨吸収の程度が進めば、羊皮紙様感や波動を触れる。
★ X線所見
本嚢胞は境界明瞭な類円形の透過像を示し、そのなかに埋伏歯の歯冠を含む。
★ 治療法
開窓療法による嚢胞内永久歯の保存を図る方法が数多く試みられる。
開窓の適応でない療法に対しては抜歯を伴う嚢胞摘出術が適応される。