
リストサーブ/メーリングリスト/議論グループ
トラフィックが低い【訳者注:交換するメールの数が少ない】メーリングリストもあれば、
1日に数百通のメールであなたのメールボックスをいっぱいにするものもあります。
いろいろなリストサーブやメーリングリストの多くの参加者が発信する、多数のメッセージ
の受け入れには、高価な資源を連結することができる大規模なシステム処理能力を必要とします。
興味のあるグループや議論グループへの参加は最低限に保ちましょう。というのは、
ディスク容量の利用制限を越えないようにするべきで、その点についてはあなたの負担も越えないようにすべきだからです。
- リストに参加するときには、どのような共通の問題が尋ねられているか、
どのような話題には触れてはいけないと考えられているか、という感じをつかむために
数日間メッセージをモニターしましょう。 これは一般に潜伏【訳者注:日本のパソコン通信ではROM(ロム:リード・オンリー・メンバー;発言しない参加者)といい、アマチュア無線では「たぬき」といいます。ネットワークによる
情報交換のコミュニティには情報のギブ・アンド・テイクの精神が要求されます。しかし、ROM
という呼び方には情報をもらう「だけ」の人という意味を持つ場合があります。一方、「たぬき」
というアマチュア無線の呼び方は、「どんな通信が行われているかを上手に聞いている」という
意味を持つ場合があります。潜伏というのは後者の意味です。】といわれています。
あなたがそのグループに対してくつろいだ気分を感じたら、投稿し始めるとよいでしょう。
- もし FAQ (エフエーキュー。Frequently Asked Question:よく聞かれる質問)が、
あなたが参加する興味を持ったグループにあるのならば、それを読みましょう。
数週毎に、あるいは、各学期の始まり毎に同じ質問を見るというのは、 古くからの参加者にとってはうっとうしいものです。
- リストオーナ【訳者注:メーリングリストなどの管理者】が掲示している ガイドラインには必ず従ってください;
リストオーナは、自分が運営しているリストに独自の「ネチケット」基準を 作っています。
- いくつかの議論リストやユースネット・グループ 【訳者注:ネットニュース(電子ニュース)のニュースグループのことです。
昔はネットニュースをユースネットとよんでいました】 にはいろんな国からの参加者がいることを心得てください。
彼らがあなたの国のテレビ、映画、大衆文化や現在の出来事からの引用を理解できると
仮定してはいけません。 あなたがその引用を 使わなければならないならば、それを説明してください。
- ただ怒りをかきたてるメッセージを投稿(ポスト)するだけのために、リストに参加してはいけません
−これはほとんどのシステム管理者を狼狽(ろうばい)させ、さらに、(あなたが「爆弾メール」
【訳者中:日本風にいうと「かみそり入り手紙」】を落とした) ネットへのアクセス権を失うかもしれません。
- あなたの質問やコメントは議論グループの焦点と関連を保ち続けるようにしましょう。
- 他の人が話題から外れたコメントや質問を投稿(ポスト)しても、 話題から外れた会話が公然と続かないようにするために、
そのリストに返事(リプライ)をしてはいけません。
- 誰かが話題から外れた短い手紙を投稿(ポスト)し、そして他の誰かがその投稿を批判した
とき、以下のような余計なメールを投稿すべきではありません。
「まぁ、そういったところだね。多分みんなもそう思ってるだろう。あんたは気を楽にして、
僕らにその話題に固執するようなことを発言しないようにしてもらえないかな。」
【訳者注:これはケースバイケースです。こういう忠告はメーリングリストの管理者が個別に
注意するべきことなのだということを著者はいいたかったのでしょう】
- 1週間以上アクセスしないならば、メーリングリストやリストサーブ・サービスの
購読を取りやめるか中断しましょう。 【訳者注:出張や仕事が忙しくなったなどの理由で長期間アクセスできなくなったときは、
メーリングリストの管理者に相談するか退会しましょうということです。】
- 誰か他の人の質問にあなたが答えることができるときは、(個人宛の)電子メール
で送りましょう。 大きなメーリングリスト上で同じ質問に20人の人々が答えたならば、あっという間にあなたの
メールボックスは(そして、そのリストの他の参加者のものも)一杯になるでしょう。
【訳者注:後にも書いてありますが、返事をもらったら、その「まとめ」をメーリングリストや
ニュースグループに投稿するのがエチケットです】
- 他の人の記事やメールを引用するときは、あなたの返信(リプライ)に直接
利用できない部分をすべて削除してしまいましょう。 不要なら、メールやネットニュース用のソフトウェアが、あなたが返事をしようとしている
メッセージの全文を自動的に引用しないように設定しましょう。 手間を惜しまず、あなたの返信の文脈上、必要最小限になるまで、引用を削除してください。
たった1行「私も同じ」だけの返事がついた長い引用文だらけの メッセージを、3回も4回も読みたい人は誰もいません。
- 長文のメールをグループ・アドレスやメーリングリストに投稿するかどうか
は、あなたの裁量にまかされています。 参考文献についての出処やコピーを得る方法についての情報を提供するのはよいことです。
もし長文のメールを投稿しなければならないならば、メール本文の最初で読者への注意を
書いておきましょう。
例: 注意:このメールは長文です
- 複数のグループにクロスポストするときは、本文の最初でそれらのグループの名前を
含めた重複のおわびを書いておきましょう。
【訳者注:「クロスポスト」と「マルチポスト」とは違います。ちょっと長くなりますが、説明しておきます。
ネットニュースでは「クロスポスト」という 「仕組み」があります。これは、投稿先のニュースグループ名を複数指定した記事を1つだけポス
トすればいいのです。これだけで、指定した各ニュースグループの読者から読めるようになります
が、「本文はひとつ」なのです。検索用のインデックスが一杯ついているだけ、と考えてください。
この場合、どこかのニュースグループでその記事を読めば、クロスポストされている他のニュース
グループにいっても既に読んだ記事として扱われ、通常は表示されなくなります。
一方、「マルチポスト」というのは同じ内容の記事をいろいろなニュースグループに対してポス
トすることをいいます。つまり、何度も投稿することになります。この場合、たまたま同じ内容
の記事がいろいろなニュースグループにあるということになり、マルチポストされているニュース
グループに行くと何度も同じ記事を読まされてしまいます。また、その記事を保管する
ディスク容量やネットワークの負荷もムダに利用されることになるわけです。そのため、マルチ
ポストは一般に嫌われます。
メールには「クロスポスト」という仕組みはありませんから、メーリングリストやリストサーブ
では「マルチポスト」をすることになります。つまりここでは、「マルチポスト」するときの注意
をしているわけです。】
- リストの他の参加者に対する「激情(フレーム)」の誘惑に負けてはいけません。
【訳者注:「売り言葉に買い言葉」と思われるような「感情的」なメッセージを、
その感情の炎(フレーム)にたとえて「フレームメッセージ」と呼びます】 これらの議論は「公開」されており、建設的な意見交換のためなのだということを
思い出しましょう。 あなたが他の参加者から扱って欲しい態度で、他の参加者に接しましょう。
- 質問を議論グループに投稿するときは、回答をメールで直接送って欲しいと
お願いしましょう。 そして、寄せられた情報の「まとめ(サマリ)」をそのグループに投稿します。
【訳者注:ネットニュースでは回答(返事)をメールで行う事に対して批判的な人もいます。それ
は、せっかくの回答が公開されない場合が多いからです。ですから、メールで返事を欲しいと
いった場合は、「必ず入手した情報のまとめをします」と書き添えないと誤解を受けるでしょう】
- 議論グループに投稿されたメッセージに返事をするとき、それが意図した場所
(人かグループ)へ届くことを確かめるために、そのアドレスをチェックしましょう。
間違ったアドレスに返事をして、個人宛のつもりだった私的なメッセージを全議論グループに
投稿したなら、非常に気まずいことになるでしょう。
- グループに参加するときに、あなたの申し込み確認のメールを参考のため保存して
おくことが大事です。休暇に出かけるときなど、メールの中断を申し出るときにそのアドレスが
必要になります。
- あなた自身の電子メールアドレスを使ってください。仕事場で共有している
アカウント【訳者注:電子メールアドレスに相当します】を参加用に使ってはいけません。
- 時折、礼儀正しいネチケットを理解していないリストの購読者が、 SUBSCRIBE(購読)やUNSUBSCRIBE(取りやめ)の要求を直接リストそれ自身に投稿します。
このような振る舞いに対して寛容になりましょう。批判的になるよりは、できるだけ役に立つ
アドバイスをするようにしましょう。
- リストに載っている他の人々には、あなたが参加したいとか退会したいという
要求には興味はありません。 リストに加えるとか削除するような管理上の作業に関する要請は、適当なエリアにするべきです。
リストそれ自身にしてはいけません。【訳者注:「メーリングリスト自身に要求してください」とい
うめずらしい場合もあります】。 これらの種類の要請のためのメールは、それぞれ以下のアドレスへ送らねばなりません:
【訳者注:これはあくまで一般的な話しです。メーリングリストによっては以下に示したアドレス
以外の受け付けアドレスの場合があります】
リストサーブ・グループの場合 - LISTSERV@host
メーリングリストの場合 - リスト名-REQUEST@host もしくは リスト名-OWNER@host
メーリングリストの場合でもリストサーブグループの場合でも、購読を始めるか購読をやめる
ときには、メッセージの本文に以下の記述をします:
参加者に加えてもらうとき − SUBSCRIBE リスト名 参加者の氏名
参加者からはずしてもらうとき − UNSUBSCRIBE リスト名 参加者の氏名

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英語原文 アーリーン・リナルディ 1995年 4月27日更新
日本語訳 三輪 吉和 1996年 1月31日更新
URL = http://www.fau.edu/rinaldi/net/dis.html