装置      

  MRI(Magnetic Resonance)とは磁気共鳴画像のことで、MRI装置は磁場を用いて撮影しています。

撮影の原理としては、私たちの体内には無数の水素原子核が存在しており、この水素原子核は普段は何の信号も出しませんが、MRI装置を用いた強い磁場の中では、この水素原子核は体内の磁石の役割を果たし、磁場の中の周波数によって信号を発するため、この信号から画像を描写することができます。
 
     
※画像の上にマウスをのせると説明が表示されます※
   
特徴  
適応  
 
 
 
  ・撮影による被曝はなく、無侵襲である
・強い磁場の中で撮影を行うため、金属の所持や使用は非常に危険である
  1.炎症や変性病変
2.軟組織の病変診断
3.血管病変
4.腫瘍
5.急性期の脳梗塞
 
         
MRIの長所
MRIの短所  
 
 
 
  ・被曝がなく、無侵襲である
・無障害の撮影である
・組織コントラストが強い
・撮影時の周波数を変えることで、同位置の多方向の撮影や異なる情報の撮影が可能
・撮影時に骨のアーティファクトの影響を受けない
  ・金属などの禁忌事項あり(下※に記載)
・撮影時間が長い
・撮影中に患者さんが動くと失敗しやすい
・装置がやや狭い
・装置が非常に高価である
・検査中の音が大きい
 
         
  T1強調画像、T2強調画像について  
 
 
  MRI撮影では、通常T1強調画像・T2強調画像の2種類をセットで撮影します。
この2種の画像では、身体の中で強調される組織が異なるため、それぞれの画像から各組織を特定することができます。
 
  ◎T1強調画像      
  主に脂肪組織が白く見え、水や液性成分・嚢胞は黒く見えます。
また、腫瘍はやや黒く見えます。
このT1強調画像では、身体の解剖学的な構造が見やすい特徴があります。
 
  ◎T2強調画像      
  脂肪組織だけでなく、水や液性成分・嚢胞も白く見えます。
また、腫瘍はやや白く見えます。
このように、T2強調画像では、T1強調画像に比べて病変も白く見えるため、病変の存在を知ることができます。