正解!
診断基準
 
1. 右側下顎第二小臼歯が浮遊歯
2. 骨吸収辺縁不整
3. 小骨片
4. 骨底部が皿状骨欠損
(歯肉癌は癌細胞を中心に球状に骨 吸収を起こす)
5. 腫脹した歯肉軟組織陰影が認められる
6. X線透過像周囲に明らかな彌慢性のX線不透過像の存在はない
*画像の上にマウスをのせてみてください

以上により歯肉癌である。

但し、明確に右側下顎第二大臼歯の根に歯石が認められるため歯肉癌と併発した歯周疾患も存在する。





 

 

パノラマエックス線写真

右側下顎5歯槽骨頂部から歯根周囲歯槽骨にかけて、比較的境界明瞭なX線透過像を認める。形態は皿状で、頂部が広く、顎骨下方にいくに従って狭まっている。X線透過性は軽度であり、内部に骨梁構造物が見え、完全な骨消失ではない。ただし、右側下顎5周囲は著明で同歯牙は浮遊歯の状態である。骨欠損を示す右側下顎4,5,6部歯槽骨頂部は軟組織陰影のX線不透過物で置換されている。悪性腫瘍の顎骨浸潤に伴う骨吸収であると考えられるが、X線透過像周囲に若干の瀰漫性のX線不透過像を認める。