1. X線は放射線だと聞きましたが危険ではないのですか?
  2. X線検査をたくさん受けるとがんになりやすくなりますか? 
  3. 自然放射線って何?
  4. 妊娠中にX線検査を受けても大丈夫ですか?
  5. あまりX線を浴びたくないのですが、 X線の量を減らすことは出来ますか?

1.X線は放射線だと聞きましたが危険ではないのですか?

X線は放射線の1種です。理論上では放射線の影響で体に影響が全くないとは言い切れませんが、人は日常生活の中でも自然に放射線を浴びています。きちんとした設備のもとで、正しく使用すれば危険であることはありません。むしろ、検査を受けなかったために、病気の原因がわからず適切な治療をすることができないことの方がもっと危険なことなのです。X線検査では目には見えない様々な情報を得ることが出来、病気の診断や治療に役に立つたいへん有益なものであると言えるでしょう。
2.X線検査をたくさん受けるとがんになりやすくなりますか? 
歯科X線検査で使用するX線量はデンタル写真(口の中に小さなフィルムを入れて撮る写真)1枚当たり約0.04mSv以下と非常に少なく、一年間に人が自然に浴びる放射線の量2.4mSvの60分の1です。つまりデンタル写真60枚分の放射線を1年間に自然に浴びているということになります。また発がんリスク係数ではデンタル写真10枚撮影した場合0.00015、パノラマ写真1枚を撮影しても0.0001575、とごくごく小さい値ですすので安心して検査を受けてください。
3.自然放射線って何?
私達の身の周りには自然の放射線が存在し、全ての人が場所や時刻に関係なくこの『自然放射線』を浴びながら生きています。太陽や宇宙空間から降り注ぐ宇宙線、大地や大気、建築物、食物などに含まれている天然の放射性物質が放出する放射線などがあります。日本では年間1人あたり約2.4mSvの自然放射線を浴びていることになります。しかし、ごく微量なため身体に害を及ぼすことはありません。 
4.妊娠中にX線検査を受けても大丈夫ですか?
 歯科のX線検査は、主に腹部から離れた場所にある口の周囲で行うため、子宮にあたるX線量は0.003mSv以下です。胎児に対する影響が問題になるのは、1回の被爆線量が 0.1Svを超えた時です。これはデンタル写真33万枚の撮影に相当し、これは現実にはあり得ない数字です。さらに防護エプロンを着用すればX線の量はほとんど0になるので心配ありません。
5.あまりX線を浴びたくないのですが、 X線の量を減らすことは出来ますか?

 もちろんX線を浴びないに超したことはありませんが、病気の種類や原因の診断、治療の計画を立てるためには、やはり最低限度のX線を使って写真をとる必要があります。しかし、できるだけ必要以上のX線を浴びないようにするための対策は行っています。 

感度の高いフィルムを使用しエックス線の量を減らす
極力少ない枚数のフィルムを使用しエックス線を浴びる回数を減らす
エックス線を当てる範囲をできるだけ小さくする
エックス線を通さない鉛製の防護エプロンを着る